Author
樋口 晃Akira Higuchi
この記事は、Atlassian Advent CalendarのDay21 を兼ねた投稿です。HipChat の翻訳ボットを作成された高電社様の事例を紹介します。
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HipChat で 翻訳したいです
こんにちは。リックソフトのプリセールス担当の樋口です。 私は購入前、購入後のお客様からの問い合わせに日々対応しております。色々なお問合せを受けます。
- こんな事やあんなことをやりたのですが、JIRA でできますか?
- Confluence で SAML 認証をしたいですが、どうしたらよいですか?
- JIRA の画面が ドクロ になっちゃて仕事ができません。助けて下さい!
などなど色々ありますが、あるとき
- HipChat を拡張して、メッセージを翻訳をしたいのです。どうしたらよいでしょうか?
というお問合せが、IT World ExpoのAtlassianブースに来てくれた高電社の高様から有りました。 これには私もちょっと驚きました。聞けば、HipChat の事は殆どご存じない様子。私はとても無理だと思ったのですが、取り敢えず 「HipChatにはサーバー版とクラウド版が有ります。まずは無料プランでお試しになるのがよろしいかと」 や、「Atlassian 製品は開発者向けの情報を色々公開しているので、この辺(https://www.hipchat.com/docs/apiv2/addons) を見て頂ければ色々解ると思います」や、 「Webhook でメッセージを受け取って、REST でHipChat にメッセージを書き込むサービスを作ればできると思います」 や、「ボットを作るのもよいでしょうね。Hubot が一番有名ですよね」 などとお役に立てそうな情報を提供させて頂きました。
電話でお話しした時には難しいんじゃないかと思ったのですが、高電社様のウェブサイトを見て翻訳をビジネスとしてやっている会社だという事が解りましたので、もしかしてこれはできるかな?できたら面白いなと思いました。
2カ月で出来ました
お問合せから2カ月が過ぎました。その間、何も連絡が無かったので私はすっかり忘れていましたが、「樋口さんに、HipChat の事を教えて頂いたので、翻訳システムができました。お客様にも好評です」 というもっとビックリな連絡が来ました。「えっ?何ができたんですか? リアルタイムで翻訳が もうできたんですか」 高電社の高さんがリックソフトに来て、製品のデモを見せてくれる事になりました。見せて頂いたデモはこちらです。
リアルタイムに翻訳をするところを見せて頂きました。自動翻訳のクセは有りますが、実用になるレベルだと感じました。固有名詞などは辞書に登録すると精度が上がるそうです。
HipChat のメッセージに反応する ボットを Hubot で作成して、元々あった高電社様の翻訳サーバーを使って翻訳するようにしました。苦労された点は、
- Hubot が初めてだったので、hubot の使い方で苦労しました。hubotのプリインストールコマンドの削除方法
が解らなったり、rpmのバージョンをダウングレード必要だった事が解らなかったり、常時監視モードのインス
トールが必要だった点が苦労しました。 - hubot-hipchat間の連携している時にネットワークが切断されることがあったため、hubotで常時監視する
モジュールをインストールし、ネットワークが切断された時には再起動するモードで起動するように対応しまし
た。
との事でした。また既存の、高電社翻訳サーバーについては全く変更をしていないそうですので、それなら確かに2カ月でできるだろうなと思いました。この事から既存のサービスとHipChat を組み合わせれば、アイディア次第で色々な事ができそうだと思いました。
HipChat を利用した翻訳に興味にある方は、Ricksoft か高電社様にご連絡下さい。
謝辞:情報を提供してくださいました。高電社の高様、菊地様、岩澤様 ありがとうございました。