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青地 芳彦Yoshihiko Aochi
2017年3月、Alfrescoはデジタルトランスフォーメーションを加速する、デジタルプロセスプラットホームを提供する会社としてコーポレートメッセージを変更しました。
デジタルトランスフォーメーションとは、ビジネスに最新のITを最大限に取り入れて、業務を変えていこうという動きです(詳しくはWikiやAccenture様のサイトをご覧ください)。日本での言葉の浸透はあまり見られないように感じていますが、海外ではよく使われているようです。Alfrescoは従来のコンテンツ管理製品という位置づけから、コンテンツ中心のプロセスを管理する会社へ、さらには、ビジネスフロー(人、プロセス、情報が迅速、シームレスに、直感的に、効果的につながる中で、生産性を最大化する流れ、状態)を最大化することをミッションとする製品という位置づけを表明しています。今後はこのデジタルトランスフォーメーションの流れに沿って、ビジネスプロセスとコグニティブの融合になっていくのでしょうか。最近Alfrescoが機能、モジュールのさらなる独立性と、拡張ポイントの明確化してきたことを考えると、コンテンツ管理という機能をコモディティ化して、様々なビジネスプロセスにあてはめられるようにしているように感じます。
このコーポレートメッセージの変更に伴って、従来の製品名がAlfresco Oneから名称が変わり、Alfresco Content Servicesになりました。また、BPM製品のAlfresco Activitiも、Alfresco Process Servicesという名称に変更されました。 いろいろと動きのあるAlfrescoですが、これに合わせて、リックソフトのAlfrescoのWebページも近日中にリニューアル予定ですので、完成しました際には、ぜひご覧いただければと思います。
今回はAlfresco Content Services 5.2について、その変更点をご紹介します。
Alfresco Content Services 5.2の変更点
ログイン画面の変更
ログイン画面は従来の白っぽい画面から、ブルーバックの画面になっています。ちなみに、先にリリースされているCommunity版 5.2は黄色が基調になっています。下に"make business flow"という言葉が入っていて、ビジネスプロセスを重視した製品を強調していることを感じます。
フォルダのドラッグ&ドロップ
待望のフォルダのドラッグ&ドロップによるコンテンツのアップロードが可能になりました。
サイトの削除が簡単に
従来は、サイト管理者がダッシュレットのサイト一覧で、削除したいサイトの右上のX印をクリックして削除するというデザインでした。しかしマウスフォーカスが当たらないとX印も表示されないので大変わかりずらかったのですが、メニューから削除できるようになりました。
検索範囲オプションの追加
Alfresco内に収納されている全コンテンツを検索対象にするのか、今いるサイト内を対象にするのかのオプションが検索機能につきました。
検索語のハイライト
検索結果の表示において、該当する文節の切り出しと、検索語がハイライトされて表示されるようになりました。
サイトホームページの選択とダッシュボードの削除
従来は、サイトを選択すると、サイトのダッシュボードのページが表示される仕様になっていましたが、サイトのカスタマイズの「現在のサイトページ」で、一番左側に並んでいる
複数の検索結果に対する一括アクション
複数の検索結果に対して、一括でアクション(Zipでダウンロード、コピー、移動、ワークフロー、削除)を行うことができるようになりました。
条件付きサイトへの承認方法の変更
条件付きサイトに参加するリクエストを送った場合に、従来はワークフローで承認タスクが作成されて、承認者による承認を行う流れで登録がなされましたが、もう1つの方法として、サイトメンバーの保留リストの中から承認できるようになりました。
サイト間のコンテンツのリンク
Alfrescoの機能としては持っているけど、Alfresco ShareのUI上には今まで表に出ていなかった機能として、コンテンツの関連付け(associatio)があります。このコンテンツのリンクは、コンテンツのコピーのオプションとして、別の場所にコンテンツのリンクを持たせることができます。リンクされているファイルまたはフォルダは、クリップマークがついています。
その他、今回のリリースでは、クライアント側の開発フレームワークとして、Angular2とGoogle マテリアルデザインをベースにしたコンポーネントを持つ、Application Development Frameworkもリリースされていますが、ご紹介はまたの機会にしたいと思います。