Author
花渕 麻南Mana Hanabuchi
あっというまに11月も終わりが見えてきました。
今年こそおしゃれなダウンが欲しいなと思う今日この頃ですが、みなさん冬に向けて寒さ対策は万全ですか?
寒さが厳しくなる中、今年もGartner IT Symposium/Xpo 2019が開催されました。
出展者数が増えたためか、ブース会場も3ヶ所に増えていてびっくりしました。
おかげさまで、リックソフトのセッションも満員御礼でした!
ご聴講いただいたみなさまありがとうございました。
リックソフトは「誰でも簡単に業務プロセスを自動化できるWorkato」をテーマに出展しましたので、その模様をお伝えしたいと思います。
セッション:見えてきたRPAの課題、次の一手「インテリジェント・オートメーション」とは
今回はWorkato CEO Vijayとメルカリ長谷川様をお招きし、対談形式でのセッションを行いました。
30分という短い時間でしたが、かなり濃密なセッションになったと思います。
多くの企業でルーティンワークをロボット化しようとRPAが浸透してきましたが、
本当にRPAで業務の生産性は上がったのでしょうか?
弊社からはRPAの課題と題して、7つの課題を議題にあげたいと思います。
RPAの課題
- 人が行う判断を処理することは苦手
- 人が行うタスクは自動化されるが、プロセスの改善や改革に至っていない
- 予期しないエラー処理を管理できない
- 想定していない環境変化に対応することが難しい
- ロボットが散在し、ガバナンスとセキュリティが担保できない
- アプリケーション環境の変化やビジネスプロセスの変更の度にメンテナンスを毎回実施する必要があり、作業負荷が大きい
- 業務量が増えると、ロボットも増やす必要がある
- 処理スピードは速くないので、リアルタイム処理には適さない
Vijayとメルカリ長谷川様によれば、そもそもレガシーは変わりません。
そしてどんなに業務をロボットに任せようとしても、人の判断が入る場合や承認が必要なプロセスについてはRPAは弱いのです。
私たちが提案するIntelligent Automationツール「Workato」にはRPAに対して補完的な役割があります。
クラウドやオンプレミス、データベースなどREST APIがあるツールならなんでも連携することが可能です。
そしてWorkatoの強みはプログラミングが必須ではないバックオフィスの部署、例えばコールセンターやカスタマーサポートのメンバーでも、自分たち自身でツールを連携させることができるのです。
では、実際にWorkatoをメルカリではどう活用しているのでしょう?
メルカリではRPAのツールはサービス提供するに当たって必要な業務がないから使ってないそうです。
そして、私がとても驚いたのは長谷川様のこの発言でした。
「そもそもRPAを適用するっていうのは嫌い」
長谷川さま曰く
RPAはWindows7にいろんなバッジを追加し続けて、利用可能期間を無理やり延ばしているようなもの。 言い換えると、パッチワークのように継ぎ接ぎだらけになっている。
古いものに合わせるのではなく、根こそぎ変革する必要があって、本当にその業務が必要なのかを考えてみましょう。 業務に合わせてシステムだけ変化させるのでなく、業務そのものを変えましょう。
今まで、私もRPAは魔法の生産性向上ツールだと思っていました。
しかし、長谷川さんの言葉に、そもそもあの業務フローっていらないんじゃない?と思う業務が思い浮かびました笑
ただ、このように「その業務プロセスって本当に必要なんだっけ?」と考えることって、実は難しいのではないかなと思います。
その業務が当たり前すぎるほど、日々当たり前に行なっているので業務プロセスを疑問に思わないのではないでしょうか。
これに対し、Vijayも「WorkatoはRPAを置き換えるのではない」と返します。
事例として
XPO Logistics様を挙げました。
ここでもっとも注力したのはプロセスの合理化だったそう。
そしてなんとレシピの作成はたったの4週間!
多くの工数をかけ過ぎずに業務自動化できるのがWorkatoの魅力です。
また、Vijayは業務効率化のためにはWorkatoのインテリジェントオートメーションとRPAの協調が重要だと話していました。
メルカリでのWorkato活用方法
メルカリは働く環境を世界一働きやすいIT環境を目指し整備しているそう。
特に、バックオフィス業務はツールを駆使して、息してたら終わるくらいの世界にしたいと話していました笑
メルカリ社内では業務アプリケーションの中でもよく使っているのがコミュニケーションハブ「Slack」だそうです。
先日、弊社もSlackの国内初のサービスパートナーになりました。
例えば、勤怠、人事評価、経費別々のツールを使っていますが、すべてSlackのUIで一元化できたら業務はどれだけ楽になるでしょう?
少し面倒な経費精算も、もしSlackから「これおわってる?」とリマインドできたら、個々に確認する手間も省けますし、経費申請を忘れることも減ります。
Slackの裏側ではWorkatoを利用してツールを連携し、データを一元化しています。
UIをひとつにまとめるアプローチって海外では普通?
Vijayはグローバルでもわりと広まってきたと言っていました。
Slackやマイクロソフトチームを活用して、ひとつのUIで全てのツールを使えるようにしている会社は少なくないのだそう。
なぜこうしたアプローチが増えてきたかというと、ユーザーがたくさんのアプリケーションを学ばなくてもいいというメリットがあるからです。
新しいツールを導入すれば、その使い方をユーザーは覚えなくてはなりません。
しかし、慣れているシステムを使えば新たに覚えることはなく、同時に生産性も上がるでしょう。
こういう形でworkatoを使っているのはメルカリだけではなく、多くのグローバル企業でも活用されています。
Slackで仕事を完結する
これは今トレンドであり今後も続いていくだけでなく、広まっていくと期待しています。
まとめ
リックソフトはこれからも「価値あるツール」を通してお客さまの業務自動化、生産性の向上を支援してまいります。
Integrationをテーマに7つの提言をさせていただきました。
- RPA利用は、レガシーあるいはAPIやDB連携ができないアプリケーション利用に限定すべき
- データ連携だけでは価値を生まない、データ変化に伴い発生する業務プロセスの自動化による価値創出を考えるべき
- セキュリティとガバナンス機能を備えるエンタープライズ仕様のプラットフォームを利用すべき
- 業務自動化のロジックは、IT部門やエンジニアに頼るのではなく業務を理解したビジネス部門でも行えるツールの採用と体制を構築すべき
- ビジネス変革への俊敏な対応可能な、アジャイル、リーン・アプローチによる短期間でプロジェクト手法を採用すべき
- 拡張性・堅牢性の高いクラウド・ネイティブのアーキテクチャを採用すべき
- IT投資コストは、初期費用ではなくTCOで判断すべき
Workatoの資料を公開しております。
また、無料トライアルもございます。
ぜひお試しください。
そのほかご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。