Author
大野 智之Tomoyuki Ohno
このエントリーは、 Atlassian(JIRA , Confluence, Trello, Bitbucket)のTips Advent Calendar 2018 - Qiitaの3日目です
はじめに
Jira Software, ConfluenceなどのAtlassianが開発・販売を行うサーバ製品は、多くのオープンソースソフトウェアが使用されています(オープンソースのライブラリやコンポーネントも、ここではオープンソースソフトウェアと総称することにします)。
例えば、各製品に同梱されるApache Tomcat(アプリケーションコンテナ)もオープンソースソフトウェアです。
Atlassian製品に限らず、世界中のほとんどのプロプラエタリ・ソフトウェアの中にはオープンソースソフトウェアが利用されています。
もちろんAtlassian製品もオープンソースソフトウェアなくしては成り立たない、と言っても過言ではないでしょう。
しかし、その一方で、オープンソースソフトウェアを利用することの注意点として、利用されているオープンソースソフトウェアライセンスを正しく知っておく必要があります。
オープンソースソフトウェアを含む製品を利用する場合、製品のEULA(End User License Agreement:エンドユーザー契約)や、Software License Agreement(ソフトウェア使用許諾契約)へ同意するほかに、利用されているオープンソースが、どのようなライセンス(使用許諾)となっているのか確認することをオススメします。
このように書いてしまうと、「オープンソースソフトウェアを採用するのは面倒だ」「オープンソースソフトウェアを採用する製品は避けなければならない」と考えてしまう方もいるかもしれませんが、そのような必要はありません。
逆にオープンソースソフトウェアのライセンスを知っておけば、世界中にある非常に多くのオープンソースソフトウェアを使うことができるのですから!
少しAtlassian製品の話から離れてしまいましたので、話を元に戻しますと、、
Atlassian製品に含まれるオープンソースソフトウェアと正しく付き合うために、Atlassian製品で使用されるコンポーネントおよびそのライセンスの確認方法と、Atlassian製品におけるオープンソースソフトウェアの考え方について、以下で述べていきたいと思います。
Atlassianサーバ製品に採用されているオープンソースソフトウェアのライセンス
Atlassianサーバ製品では、主に以下に示すライセンスのオープンソースソフトウェアが採用されています。
- MIT
- BSD
- Apache License
- Mozilla Public License (MPL-2.0)
- Common Public License (CPL-1.0)
- Common Development, Distribution License (CDDL-1.0)
- Eclipse Public License (EPL-1.0)
Atlassianサーバ製品で使用されるコンポーネントを確認するには
zip形式やtar+gz形式で提供されるソフトウェアのアーカイブファイルを展開(解凍)し、解凍後に生成される「licenses」ディレクトリ(フォルダ)内のテキストファイルを開くことで、製品で使用されるコンポーネントとそのライセンスを確認することができます。
なお、ライセンスが明記されていない場合は、ファイル名をキーワードにGoogle等で検索することで、そのコンポーネントのライセンス情報にたどり着けると思います。
Atlassian製品におけるオープンソースライセンスの考え方
Jira Open Source Libraries and Licensingに記載されています。
- A vast majority of the open source components included in JIRA are covered under the MIT, BSD, or Apache licenses.
(意訳)JIRAに含まれる大半のオープンソースコンポーネントは、MIT,BSD or Apache Licensesに準拠 - Most of the other open source licenses are also well known, such as the Mozilla Public License, Common Public License, Common Development and Distribution License(CDDL), and Eclipse Public License.
(意訳)その他は、Mozilla Public License, Common Public License, Common Development, Distribution License, Eclipse Public Licenseなど(の、よく知られたオープンソースコンポーネントが含まれる)。 - If you use JIRA internally, none of the licenses that cover the open source components in JIRA would impose any obligations on you. This is because obligations under open source licenses are triggered by distribution, not use.
(意訳)インターナルな利用(自社利用等)では、オープンソースライセンスの義務が課されることはない。オープンソースライセンスは「配布(頒布)」に対して義務付けているものである(「使用」に対する義務付けはない)ため。
参考情報
- さまざまなライセンスとそれらについての解説
- Jira Open Source Libraries and Licensing
- Third Party Code in Atlassian Products
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